2018 – 第21回文化庁メディア芸術祭新人賞
2018 – 東京 国立新美術館 第21回文化庁メディア芸術祭にて展示
2018 – インドネシア国立ギャラリー「INSTRUMENTA 2018:
SANDBOX」にて展示
2018 – 沖縄「文化庁メディア芸術祭やんばる展」にて展示
ソースコードURL: https://github.com/aidatorajiro/MemgameJS
メディア芸術祭アーカイブウェブサイト: https://j-mediaarts.jp/en/award/single/im-in-the-computer-memory/
実際に遊んでいる場面: https://youtu.be/PB19q6_8lCE https://youtu.be/4vvN761sYp4
アプリケーションであり、インスタレーション作品でもある。展示スペースには大きなスクリーンとタッチスクリーンがある。スクリーンには小さなグレーの四角が並んでいる。これらの正方形はコンピュータに保存されているデータを表しており、そのほとんどは普段コンピュータを使っているときには見えない。画面の中央には小さな白い点が配置されている。これは自分自身を表しており、コンピュータの中の小さな宇宙の中にいるような気分にさせてくれる。
コンピュータの内部空間を探索することで、グレースケールのデータパターンを自分の人生経験とリンクさせることができるかもしれない。その背景にあるデータは、専門家でなければ「正しく」理解することは難しいが、それが形や色に変換されることで、造船所になったり、廃工場になったり、森になったりする。私たちは「別の意味」、つまり「不適切な理解の仕方」を得るかもしれない。そうすることで、機械と人間、機械を知っている人と知らない人の分断が緩和されるかもしれない。機械を単なる機械的な計算機としてではなく、人間的な温かみを持った存在として捉えることができるかもしれない。
私はこの作品をゲームだと思って作った。というのも、この作品の目的のひとつは、私がコンピュータの世界に入り込み、「観光」や「冒険」に出かけることだからだ。ある意味、もう一人の自分を思い描くようなものだ。
この作品はとてもシンプルでミニマルに見えるかもしれないが、実際には何度も挑戦しては失敗し、多くの恣意性の上に成り立っている。例えば、選手(白い点)が作る足跡の軌跡を、位置と速度の変化が「atan」関数を投影するようにデザインし、最も「快適」な動きをするようにパラメータを少しずつ調整した。
技術的な面では、WebGLを描画できるJavaScriptライブラリthree.jsと、JavaScriptのデスクトップアプリケーションを開発できるソフトウェアErectronを使って開発された。実はこのアプリケーション、もともとはJavaScriptではなくPythonで開発したもの。高校時代の芸術祭に「ゲーム」として出展したが、うまく動かなかったのでJavaScriptで作り直した。